刑事コロンボ評価録第７話「もう一つの鍵」

刑事コロンボ評価録第７話「もう一つの鍵」７２点

やり手ワンマン社長の兄に交際相手との結婚を反対されたベス（スーザン・クラーク）はいろいろと仕掛けをしておいて兄を強盗と間違えて射殺するという計画を実行するという展開。

コロンボ名物倒叙形式なので当然最初に全てどういう殺人なのかわかるわけですが、決め手になる部分がね、雑というのか計画ミスでそうなってしまうところなわけで、完全かと思われた計画にほころびがあったという展開ほど面白くはないです。

そもそもの計画が雑…ゥゥッッ！！なわけで、おめぇよ、それ計画ですらねぇじゃんという感あり（まぁ詳しくは観てちょ）

ただベスが濃いよね、犯人として。

悪人というわけじゃなくて、完全にガキンチョ。

ベスの恋人役がなんとｵｼﾞ(‐◎✹◎‐) ｻﾝの大好きなレスリー・ニールセンでご存知『裸の銃を持つ男』なわけですが、まだコメディ路線に突入する前の普通に男前な時代です。

当然下ネタ言うわけでもハチャメチャやるわけでもないです。

コロンボでアレやってたら神作になってただろ。

で、ガキンチョで抑圧的に育って歪んだであろうベスに対して出来すぎた彼氏なわけです。

逆に出木杉くんなので影は薄い。

ワンマンで暴君だけど仕事は出来たであろう兄に対して妹ベスは駄目なんだ、やっぱし。

兄よりすぐれた妹なぞ存在しねぇ!!、と実際に兄であるｵｼﾞ(‐◎✹◎‐) ｻﾝとしては思うところである。

だけどもベスはどんどん暴走するんだけど、微妙に応援したくなる面もあるっちゃある。

気の毒と言えば気の毒なんだけども、まぁ賢ければもっと違う方法取るだろうしな。

コロンボ作品の犯人は基本的にそこまで同情とか肩入れしたくなる犯人でないのも黄金パターンではあるね（無論そうでないパターンもあるし、そういう場合に名作化するパターンとも言える）

だけども、ベスは何かビミョーに逃げ切っても仕方ねぇかぐらいの何かがある気がするｵｼﾞ(‐◎✹◎‐) ｻﾝ。

なんだろうな、まぁ兄も兄だしな、という感もある。

映像演出があの時代らしくてとても良い味。