映画秘法『ゴースト・イン・ザ・シェル』54点
オジ(‐◎✹◎‐) サン流映画秘法採点「54点」
すまんな。
前に観てきちんと書いていなかったんだが、点数が難しくてな。
ここでの『ゴースト・イン・ザ・シェル』はハリウッド版な。
監督はルパート・サンダースで『スノーホワイト』の人なんだが、オジ(‐◎✹◎‐) サンは『スノーホワイト』観てないわ。
これまたすまんこって。
観るわ、今度。
あれだろ?修羅雪姫の話リメイクだろ?
梶芽衣子推しのオジ(‐◎✹◎‐) サンとしては観ておきたいね。
同じくオジ(‐◎✹◎‐) サン好みの美熟女シャーリーズ・セロンが刀で切った張ったするんだろ?マフィア相手に。
え?違うの?
まぁいいや。
それより『ゴースト・イン・ザ・シェル』な。
草薙素子@少佐役はスカーレット・ヨハンソンてなわけで何か文句言えない雰囲気だよな。
スカーレット・ヨハンソンってオジ(‐◎✹◎‐) サンの中では『アイランド』のイメージなんだけど、実はあんまり他の作品観てないんだわ。
だけど妙によく知ってる感があるのは不思議。
たぶんアレだな、無駄にセクシーでナイスバディで露出度多めだからか。
そしてはっきり言って草薙素子感は全然無い。
無くても白人でも義体なので本質的に問題ないと押井守。
ていうか草薙素子ってキャラは原作のキャラが抜群に面白いわけで、押井守版の草薙素子は完全に押井守の作り上げた役のためのキャラなわけで、なんつーのかスタンドアローンコンプレックスとかのも何か違うんだよね。
スタンドアローンコンプレックスの草薙素子は全然魅力的じゃないだろ?何かどっちつかずというのか、キャラがあるようで無いというのか、薄味というのか。
オジ(‐◎✹◎‐) サンがそう思うだけかもしれんが、どうも面白みのないキャラなんだよな。
バトーもそうで、原作の感じがやっぱり最高なんだけど、アニメ版になるとむっつり高倉健キャラになってしまうんだよ。
押井守版はそれは必要であったから説得力があるけど、スタンドアローンコンプレックスあたりだと原作ぽさにプラスしてむっつり感もあるわけで、あれはよろしくないね。
士郎正宗原作の凄いところは、素子とバトーの関係性が相棒でもなく上司と部下でもなく、戦友というよりも腐れ縁でお互いプライベートは基本的に関知しないけど飲みには行く関係性が上手いなって感じなんですよ。
原作でのバディ物感はバトーとトグサの方が強くて、あの描き方はまた上手いよね。
公安警察なので本質的に刑事物でもあるわけだからね、トグサってのは原作ではけっこう重要で、素子やバトーのようは元軍属だけでは実は刑事物ってのがあまり盛り上がらない。
原作ではバトーやサイトーやアズマみたいに元軍属はあからさまに捜査自体を面倒くさがったりお役所的なものを毛嫌いするわけですが、それだけだと畢竟がただの暗殺者集団になってしまうわけで、課長以下公安警察として機能するにはトグサって大事なわけですよ。
そこらへんはバトーは徐々に受け入れて実務を通してトグサとも信頼関係と独特の関係性をつくるところが刑事物として面白いわけです。
で、今作は、これまたいろいろぶっ壊してあるわけです。
草薙素子は自分自身の過去が無いのがデフォルトというのか、ストーリーの主軸がいわば自分探しみたいなもんです。
バトーが意外と良い味なんですが、それでも言ってしまえばハリウッド的なマッチョキャラ候でもあります。
さらに悲劇的に薄味なトグサあたりですが、もったい無いよな。
しかもなぜか全員軍属の階級なんですよ。
荒巻大輔も大佐というね。
でもタケちゃんだからね。
コマネチ!!
ファッ○ンジャップぐらいわかるよバカヤローコノヤロー。
もうこれいっそタケちゃんがピストル片手に暴れまくる映画でも良かったんじゃないか?
寺島進とかも出して。
青空とかも出して。
コマネチ!!
で、まぁアクション映画としては淡々と進む感じでもありますが、サイバーパンク感つまりはブレードランナー的あるいは押井守版な重さをブチ込んであるので、風味としてはやはり重い。
シュワちゃん主演のSFと言いながら実際マッチョアクションで見やすい映画にありがちな軽快感は永遠の0。
そこらへんがこの映画の良さでもあるが売れなかったところでもある。
脚本の主軸が記憶探しというもので、それをやると自然と内向的な重さにはなっていく。
重いのは仕方ないけど、その重さに引っ張られて脚本がつまらなくなっているんだよ。
主軸に合わせて動きやキャラ的にそうはならんだろって展開になる。
押井守版は原作の人形使いを主軸に展開するので、わかりにくい話だけどわかるように仕上がっている。
この自分の記憶を探す、そこに実は隠されたアレがあるという、まぁ『アイランド』みたいなところって最初から観ている側が「あ…察し」の状態じゃないと面白くならないんだよね。
何だかよくわかんない状態がずっと続くわけで、そこらへんが『ブレードランナー2049』とも似ているんだけど、緊張がひたすら続く感じが重さなわけで、そこが一般受けしなくなる点なんだろう。
だけどSFなサイバーパンクなアクションってもんがもう一つの主軸になっているので、そのアクションは素直に素晴らしいんだよね。
押井守版のあの名場面が実写で味わえる喜び。
とは言えそのアクションも押井守版がやっぱり素敵すぎてな。
ていうか銃の国メリケンならもっとジャポンがドン引きするぐらいのガンアクションがあるだろリアル路線の。
『ヒート』みたいなさ、ああいうのが観たいんだよ。
なんか微妙にガンアクションとかを押井守版に合わせてる感があるような気もしてな。
もっと自由かつ大胆でもええんでは?
バトーにはミニガン担がせてひたすら弾幕張らせたいわけですよ。
サイトーには男一匹スナイプ道をやらせたいわけですよ。
なんかタケちゃんだけがタケちゃんらしいガンアクションで良かったね。
だけどトグサだけはマトバ固定でやろうや。
とは言えパート2だが、それでもやはりハリウッドな映像世界は単純に素晴らしい。
だからさ、これさ、やっぱ脚本を押井守とは言わないけどさ、もうちょっと原作わかる人にやらせたら良かったよな。
オジ(‐◎✹◎‐) サンなら徹底的に原作リスペクトな感じで仕上げる。
もっと明るい公安な話だけどサイバーパンクSFを詰め込む。
あーでもそういうの『フィフス・エレメント』ぽくなっちゃうか。
ていうかせっかく世界のキタノ出してんだからさ、ギャグの一発でも入れてほしかったね。
コマネチ!!
点数的には60点は越えないな。
好きな攻殻機動隊なわけだけど、やはりこのストーリー展開ではな。