映画秘法『処刑人』78点
オジ(‐◎✹◎‐) サン流映画秘法採点「78点」
1999年ってオジ(‐◎✹◎‐) サンの中で映画な年代なんだな。
1999年から2003年ぐらいまでが人生で一番映画を観ていた。
ちょうどDVDが普及しまくって、VHSもまだあって、ミニシアターも老舗もシネコンも健在という狭間の時代だね。
そんな時代にオジ(‐◎✹◎‐) サンは学生から社会人になるわけで、まぁ一番色々あった時代なわけ。
中学生から高校生ぐらいの思春期ど真ん中祭りの頃に観た映画が確かに影響度は高いんだろうけど、それが『ジャッキー・ブラウン』や『パルプ・フィクション』で、それまでに観てきた映画もBS放送で流しまくってくれていた黒澤明だのマカロニウエスタンだのなわけで、まぁそれなりに面白く映画楽しめる素養ってもんがあったのが幸福なのか違う何かなのか。
それはともかく99年って映画史的にも大事な年ですよね。
マトリックス公開の年ですからね。
先日書いた『ゴースト・ドッグ』もそうだし、『リプリー』は公開は2000年ですが99年の作品ですね。
けっこう思い出深い作品が多いのが99年あたり。
アナログとデジタルが完全に混在した時代です。
若い人からしたら生まれた年代ぐらいですが、実は今あるものや当たり前になっているものはこの時代にもあったものが多いんですよね。
Twitter的なものとかネットスラング文化はすでにこの時代に2ちゃんねるでありました。
なんというのか今もあるノリの源流がこの時代なわけです。
『処刑人』ってそう考えると、今の時代の方がウケる内容でもあります。
要は勧善懲悪なんだけど、悪に対しては何やっても良いって思想。
法で裁けない悪を不法が裁く。
とは言え『処刑人』で描かれる暴力はおとなしいもんでもあります。
おとなしいというかスタイリッシュですね。
ビリー・コノリー演じる主人公兄弟の実の父親「イル・ドゥーチェ」なんか最高にスタイリッシュに銃撃戦やってくれてます(ガン・カタ路線のスタイリッシュさではないぞ)
ちなみにビリー・コノリーと言えばコロンボの晩年期の「奪われた旋律」で犯人役で登場してます。
あの当時は「あ~こういうの観たかったんだよね~」な感じでしたね。
こういうのでいいんだよ、ってやつ。
そう、今の時代だからこそわかる「こういうのでいいんだよ」という価値観。
幼稚だの何だのと叩かれたそうですが、これはこういうのでいいんだよって面白さがあるわけです。
それをグダグダやってたのになぜかここまでの出来で出せたトロイ・ダフィーって凄いんですが『処刑人2』以降は何やってんのかよくわからないですね。
で、この映画は我らがウィレム・デフォーが全開演技やってくれてるので、とりあえずそれだけでも見る価値有り。