映画秘法『グラディエーター』81点
オジ(‐◎✹◎‐) サン流映画秘法採点「81点」
おなじみドドスコスコスコリドリー・スコット監督映画ラブ注入作品。
主演は男臭い男を演じさせる事に定評のあるラッセル・クロウニキ。
私生活も男臭いらしいぜ!!気に入らねぇヤツは電話投げつけてやんよ!!
オジ(‐◎✹◎‐) サンはラッセル・クロウ好きでな。
いずれ書くが『マスター・アンド・コマンダー』は良いぞ。
スタローンやシュワちゃんの男臭さとは別系統の男臭さ。
スタローンもシュワちゃんもジムに通ったりして努力したんだな感もある、言わば磨き上げられた男臭さだが、ラッセル・クロウは天然物感がある。
その天然物感が大事で、どう観てもローマ人じゃないんだけど偉大なるローマの将軍と言われたらなんとなく納得せざるおえない迫力がある。
ていうかこれに出てくる人だいたいローマ人ぽくないんだけど、なんか知らんがローマだなって感じになってしまっている。
恐るべしラッセル・クロウ、恐るべしリドリー・スコット。
阿部寛の方がよっぽどローマの風呂大好きおじさんそのものなのだが、なぜかラッセル・クロウの方がローマ人の将軍然としているのである。
恐るべし、である。
ストーリーは単純に言えば復讐譚、泥臭い男が再度這い上がってリベンジすんぞ物語。
そこに復讐相手のローマ皇帝コモドゥスの歪みまくり性癖などが絡んでなんともはやなローマ人の物語。
塩野七生ネキもびつくりな将軍一匹剣闘士物語。
そうそう、皇帝コモドゥスはかのホアキン・フェニックスが演じているのだ。
歪みまくる役がハマり役なのか、だけどまだ歪みが若い感があって、この歪みが後の『ジョーカー』につながるかと思うと感無量。
物語はゲルマニア方面の偉大なるローマにたてつく蛮族共と五賢帝マルクス・アウレリウス・アントニヌス帝率いる偉大なるローマ軍との戦いから始まる。
蛮族共の原始的な戦いからしたらまさに偉大なるローマここにあり、という感じのローマ軍のカタパルト等を利用した殲滅戦が今作最大の見どころにしてリドリー・スコットこういうの好きだよなマジでという感あり。
なんつーのか『プライベート・ライアン』の序盤のノルマンディー上陸作戦みたいなもんで、おお、偉大なるローマカッコヨというのが導入部分なのだが、だいたい歴史好きでローマ好きならマルクス・アウレリウス・アントニヌスって結局こいつ反省だけは一人前でローマ皇帝としてはビミョーじゃね?みたいなところが映画でもばっちり描かれてしまう。
オジ(‐◎✹◎‐) サンが思うに五賢帝時代にローマがやるべきことは安全保障政策だったわけで、トラヤヌス帝よりハドリアヌス帝の方向性は間違っていなかったとは思うが、安全保障政策の根幹は何かってところで言えば観るべき方向は間違っていたとも思う。
アウレリウス帝は軍事的に方向性は正しかったが、安全保障政策で言えばもっち違うやり方があったはずだろう。
東方政策と北方政策という点で言えば、パルティアとは徹底して融和して北方に全力を注ぐべきだったんじゃないかと超絶ど素人ながらに思うところだが、そんなことができれば苦労しねーよと五賢帝にグラディウスでぶっ刺されそうだな。
まぁそれはともかくだ、五賢帝時代が終わってローマ帝国黄金期が終わるという時代に男ラッセル・クロウ大暴れという映画であって、それを純粋に楽しむが吉。