東北一周紀行2006@第五章青森から秋田夢幻篇

諸兄らは三内丸山遺跡を知っているだろうか?

知らないのなら調べなさい。

恐山をあとにして、ひたすら青森を走る。

大間まで来た。

本州最北端、遥かに見ゆるは北海道なり。

コニカC35は実に良いな。

30年前のカメラで今を写すのだが、こいつはレンジファインダー機だけどAEでほぼオートマ。

ピントぐらい誰でも合わせられるわけだし、簡単で良い。

良いのだが、この時は物足りなさばかりでつまらん気分でいたわけだ。

こういうところが青二才であったのだな。

畢竟写真とは記念撮影であり、然るにカメラとはこうあるべしがC35だと思うね。

GR10は素晴らしいのだが、AFはいかん。

いや、AFは致し方なくても、MFがあるのならMFで良い。

とは言え反射神経という点ではGRは素晴らしい。

うむ。まとまらんので先に進む。

青森を走って走って青森市内へ。

道が広くなるにつれて渋滞するという現象。

青森はどうも走りにくいというのか、なんか名古屋より焦って走ってる車が多い気がするぞ。

もっとのんびり走れば良い。

そして三内丸山遺跡である。

せっかくなので観ておきたい三内丸山遺跡である。

縄文の息吹を感じたかったが、どうであろうか。

よくわからないのが、高床式倉庫を作れるのになぜ竪穴住居に住んでいたのか?である。

高床式の方が快適性が高そうだが、やはり寒いのだろうか。

逆に竪穴住居はどんな住心地なのか、不明だ。

実際に住むとなったら藁などを敷き詰めていたのだろうか。

竪穴住居は土を被せるなどをすると断熱効果で過ごしやすいそうだが、実際にどうやってここで生活していたのだろうか。

ぶらぶらする。

こんなきれいな施設もあるのだ。

遺跡センターだったかな。

県の美術館も横にあったのに、行かなかったのが後悔。

皆の衆に伝えておきたいが、旅先の美術館、それも県レベルなら絶対に立ち寄るべし。

いいかい?絶対に国立県立の美術館や博物館に後悔なしだ。

つまらん行列グルメよりはるかにエキサイティングな体験が格安で楽しめるのは我が国の美点である。

そしてもう一つの後悔が、三内丸山遺跡から弘前に向かわなかった事だ。

あの時の自分をぶん殴りたいぐらいである。

弘前だけには、弘前城だけには行くべきであった。

あの時の自分は「海が見たいよね」とか考えてたと思う。

日本海沿いを走りたいよね、とかアホか。

弘前経由でもどうせ海に出るんじゃボケが。

だけど、仕方ない部分もある。

だって三内丸山遺跡で疲れてたんだもん。

なんかやたら歩いて疲れたんだよね。

ここで県美術館をゆっくり楽しんで、夜に弘前で一泊とかすればよかったんだよね。

さらば青森、そして秋田へ。

後々の後悔はさておいて、ご本人はこの時はご満悦であったのも事実だ。

なんつーのか、やり遂げた感がもうあったからね。

青森の凄いところは、男をやり遂げさせた感にさせてしまうデカさだろう。

コロナプレミオはただ快調に走り、日本海沿いを南下する。

夕方には八郎潟までたどり着いた。

スーパー銭湯を見つけてひとっ風呂あびた(確かポルター潟の湯だったと思う)

かなり気持ちよかったマジで。

そして話しかけられても完全にお国言葉がわからないので適当に返事して笑われた。

なんかテンションがおかしかったのか、八郎潟を走り回ったりした。

僕は子供の頃から地図が好きで、日本地図を眺めていると気になるのが八郎潟であったわけだ。

だっておかしいじゃないか、不自然じゃないか、あの地形。

干拓して作り上げた事を知った時に日本すげぇと思ったが、同時にどんなところなのか実に気になったわけだ。

だけど周りで八郎潟に行った人間なんていなかった。

そりゃそうだろうが、人生一度ぐらいは八郎潟に行ってみたいものだと思ったわけさ。

そして念願の八郎潟である。

夜だったから景色も何もなかったが、八郎潟のど真ん中まで到達できたのであった。

道の駅みたいな駐車場で一晩を過ごし、翌朝は男鹿半島を目指す。

有名なゴジラ岩あたりだと思うんだけど、肝心のゴジラ岩の写真がないのだ。

なまはげである。

資料館とかあるらしいけど、これ観たら満足。

探偵!ナイトスクープでなまはげ好きの少年がいたが、秋田に行くべきだし秋田なら男鹿半島に行くべだし、来たらこれよ。

もっと秋田はなまはげの帝国を作るべきである。

そこらへんのマネジメントが下手っぴな感がある。

なまはげでゲームを作れ。

なまはげでハイブランドを作れ。

そういう目線がいるのだ。

秋田県の日本海沿いはこういう景色がある。

ほんと、素晴らしいよ。

今でもふと思い出すほど美しい景色だったからね。

何が素晴らしいって、おそらく1000年ぐらい何も変わっていないであろう景色があるのだ。

コニカC35で写す日本海。

夢のような現実が秋田だったな。